カテゴリ: 診療案内

院内感染予防のために④ 非感染症外来【4/1更新】

院内感染予防の試みとして、来週から
水曜日の午後を「感染症症状のない方専用の時間帯」にします。

この時間帯は、
「発熱、咳、鼻水、嘔吐、下痢」の症状がない方のみ診療します。
完全予約制です。

4月8日(水曜日)より開始します。

ご希望の方は、インターネットまたはお電話で予約してください。

なお、皆様のご利用状況を見ながら
この「非感染症外来」の時間帯は増やしたり減らしたり調整してゆく予定です。
よろしくお願いします。

院内感染予防のために③ 電話診療

当院では、新型コロナウイルスの感染予防対策として電話診療を行います。
対象となるのは以下の条件を全て満たす方です。

・ 「気管支喘息」や「便秘」の治療のために毎月、定期通院している。
・ 電話診療をする前の月も受診している。
・ 症状が安定している。
・ 住所や保険証、乳児医療証などの変更がない。

ご希望の方はクリニックまでお電話でお問い合わせください。

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<電話診療の流れ>

予約時間になったらクリニックから患者様へお電話します。

電話診察後、処方箋をクリニックから薬局へFAXで送ります。

患者様は薬局に連絡して、薬を受け取ってください。

診察料は、銀行振込または後日クリニックでお支払いください。

神経発達障害(神経発達症)と漢方治療

神経発達障害とは,成長の過程で次第に明らかとなる行動やコミュニケーションの障害です。

自閉スペクトラム症(autism spectrum disorder: ASD)
注 意 欠 如・ 多 動 症(attention–deficit/hyperactivity disorder: ADHD)
学習障害
トゥレット障害(多発性チック症状を伴い強迫性障害を高率に発症する)
選択性緘黙症(言語能力には異常がないのに学校など特定の場面では話すことができない)
発達性協調運動障害(手足のバ ランスをとった動きが苦手で不器用なことで知られる)

などの分類があり、これらが合併することもあります。

神経発達障害は何らかの脳機能障害によるものですが、原因は明らかになっていません。
遺伝的な要素と環境的な要素があるようです。
診断については小児精神科などで行います。
お子さんについて心配があれば、区役所のこども家庭支援課や児童相談所、療育センターなどにご相談ください。

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さて、神経発達障害のお子さんに対する漢方治療ですが、
漢方薬で脳機能障害そのものが治るわけではありません。
しかし、発達障害の方はそれぞれの脳の特性によって社会生活に適応しづらい面があり、
そのためにストレスを抱えているものと思われます。
そのストレスのために生じている体の症状を漢方薬で改善することができます。

例えば
・睡眠障害(寝つきが悪い、夜間に起きるなど)
・かんしゃくやパニック
を改善できる可能性があります。

治療には「柴胡剤」という系統の漢方薬を使うことが多いです。
西洋薬との併用は可能です。主治医の先生の了解を得てから漢方外来を受診してください。

でべそ(臍ヘルニア)の治療を始めました。

デベソ(臍ヘルニア)はほとんどの方が2歳までに自然治癒しますが、
治癒しない場合には手術が必要となります。
また、大きなデベソが自然治癒した場合にはおへその皮膚がたるんで格好悪くなることがあります。

デベソに対して早めに「圧迫療法」という治療を開始すると、
治癒が早くなり、見た目も綺麗に治りやすいということが分かっています。

当院ではご希望の方に「スポンジ圧迫療法」を指導しています。
ご興味のある方はお電話でお問い合わせください。

なお、当院では原則として生後7カ月以内のお子さんに治療をお勧めしています。

起立性調節障害について

起立性調節障害とは、「たちくらみ、失神、朝起き不良、倦怠感、動悸、頭痛などの症状を伴い、思春期に好発する自律神経機能不全の一つ」です。心理社会的ストレスの影響を受けていることが多いので、心身症のうちの一つと考えられます。簡単に言うと、さまざまなストレスによって自律神経の働きが悪くなって起こる病気です。

次のうち3つ以上あてはまる症状がある場合は、起立性調節障害の疑いがあります。
1.立ちくらみやめまい
2.起立時の気分不良や失神
3.入浴時や嫌なことで気分不良
4.動悸や息切れ
5.朝なかなか起きられず午前中調子が悪い
6.顔色が青白い
7.食欲不振
8.腹痛
9.倦怠感
10.頭痛
11.乗り物酔い

まずは、貧血などの別の疾患がないかどうかの検査が必要です。
各種検査で異常が見つからない場合には、「新起立試験」という検査で起立性調節障害としての診断を確定します。
(これらの検査については当院では行っておりません。)

新起立試験で起立性調節障害として診断された場合、まずは非薬物療法(生活習慣の改善など)を開始します。同時に家庭や学校の環境調整も必要です。学校の先生やカウンセラーと相談してください。それでも良くならない場合には薬物療法もあります。一般的には血圧を上げる薬が使われます。

新起立試験で異常が見つからない場合は、別の心身症としての治療が必要でしょう。心療内科や小児精神科に相談してみましょう。症状に応じて、心理療法や薬物療法を検討してもらえます。

★当院では漢方診療を行っています★

 

以下のような方が対象になります。
・起立性調節障害と診断されたが、一般的な治療で症状が改善しない方。
・起立性調節障害に似た症状はあるが検査では異常がなく、心療内科や小児精神科で治療を行っても症状が改善しない方。
・西洋薬による薬物療法(血圧を上げる薬や抗不安薬など)よりも先に漢方薬を試してみたい方。

漢方診療では、症状や体質に応じて薬を処方しますので、「起立性調節障害の薬」というものがあるわけではありません。当院では、最初に1〜2種類の漢方薬を処方して2週間後に効果を判定します。その後は、効果を見ながら処方薬を調整していきます。合う薬が決まれば、長期処方も可能です。漢方薬はずっとのみ続けるわけではなく、症状がなくなればやめられます。しかし、人によって治療期間は様々です。1-2ヶ月で治療終了する方もいれば、数年治療を続ける方もいます。それぞれの患者さんの体質の違いもあるでしょうし、環境やストレスの違いもあるからでしょう。

前述した通り、「起立性調節障害の漢方薬」というものはありませんが、日本小児東洋医学会の治療の手引きでは起立性調節障害を3タイプに分けて有効な処方を紹介しています。

①精神的ストレスが強い精神身体型→柴胡桂枝湯
②めまい、脳貧血、動悸などの症状が中心の循環虚弱型→半夏白朮天麻湯
③食欲不振や腹痛などが著明な胃腸虚弱型→小建中湯
あてはまる方は試してみても良いと思います。

また、起立性調節障害については、詳しく説明してあるホームページがありますので参照していただくと良いと思います。

日本小児心身医学会 → http://www.jisinsin.jp/detail/01-tanaka.htm

こどもの頭痛に漢方薬はいかがですか?

小学生になる頃から、頭痛を訴えるこどもが増えてきます。
たまに頭痛があるけどすぐに治るという程度であれば様子を見ていても良いと思いますが、
頻回の激しい頭痛などは、念のため医師に相談した方が良いでしょう。

ただ、検査をしても異常が見つからない頭痛は多いものです。
いわゆる「頭痛持ち」です。
(片頭痛、緊張性頭痛などの診断名がつくことも、はっきりしないこともあります)
お母様も同様に「頭痛持ち」だったりします。

頭痛の頻度が多くなければ、痛み止めを服用して様子を見ます。
毎週頭痛が起きるようであれば、継続的な治療を検討しましょう。

漢方薬が頭痛に効くこともありますので、
漢方治療をご希望の方は当院でご相談ください。

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