こころのお知らせけいじばん「統合失調症」
統合失調症は、およそ100人に1人と言われる病気です。100人に1人というのは、いろいろな病気の中でもかなり多い方に入ります。
15歳以下で発症することも、珍しくありません。
原因は、生物学的な素因から環境・ストレスまで、さまざまな要素が合わさっていると言われています。
一卵性双生児でも発症する子と発症しない子に分かれることもあり、発症には後天的な要素も大きく関係するようです。
幻覚や妄想の存在が診断に重要ですが、子どもの場合、はっきり診断できないことも多く、その場合は統合失調症に準じて慎重に経過を追う事が必要です。
強迫行為(手を何度も洗わないと気持ち悪い、同じことを何度も確認しないと気が済まない、おまじないのような儀式をしないと気が済まないなど)や、カッとなりやすさなどが目立つ場合もあります。
治療は、大人と同様に、この20年間で日本で発売された第二世代抗精神病薬による薬物療法などが中心となります。また、再発を繰り返さないように、病気の特徴を理解し環境を調整することも長い経過では必要になります。
長期的な経過は、治療への取り組み方や、家族の協力により大きく改善します。
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「こころのお知らせけいじばん」は
精神科専門医いわもとあきこさんによる連載です。